イーネオヤ

 


イーネオヤは数あるオヤ(トルコのレース編み)の中でもとくに高い技術が必要とされるものです。
なぜなら・・・イーネ(トルコ語で針)を用いて、シルクの細い糸で編み上げてゆくから。
針にシルク糸と聞いただけでも、その細かい作業が想像できます。
ですから、「昔はイーネオヤもつくったんだけどねぇ。今は、目が疲れるから作らない」などの
コメントをいただいてしまうことも、結構あります。

 

オヤは12世紀にヨーロッパからイタリアを経由して、トルコの中央アナトリアに入ってきます。
ムスリムであるトルコの女性は、日常にもスカーフをかぶります。そんな女性たちのオシャレとして、
スカーフの縁を飾るための装飾として、オヤは人々の中に広まってゆきます。そしてオットマン帝国時代には、
宮廷の女性たちによって質の高い立体刺繍のイーネオヤが確立してゆきます。


花々や生活の道具類などがオヤのモチーフとして作られます。花のモチーフといっても種類はさまざま、
その一つ一つに意味が込められています。結婚前の女性なら愛する人と結ばれることを願い、
ピンクのヒヤシンスやアーモンドの花を身につけました。花嫁は、バラやアプリコットの花を、
そして・・・結婚後夫とうまくいっていない女性は、唐辛子のモチーフを身につけ「スパイシー(辛口)な生活」を
意味したのだとか。


探ってみるととっても奥の深いオヤの世界・・・DAISYのオススメする作品の数々をご覧ください。

 

 

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